2015 年 31 巻 1 号 p. 113-119
私は、家庭の経済状況が厳しく4年制大学への進学を断念し、技術短期大学校(以下、技術短大)に進学した。卒業後は、東京のIT会社、株式会社日本コンピュータ開発へ入社した。その一番の決め手は、地方出身者が首都圏で視野を広げ、一人前になったら社員のままで地元に帰り、インターネットを通じて仕事をするという制度であった。当社に入社して、将来一人前のIT技術者になれば、育ててもらった家族や故郷に恩返しができると考えた。入社後は総務に配属され、仕事の中で会社の基幹業務を学んだ。また、忙しい仕事の合間や終業後に資格試験の勉強をし、一年間で今まで専門分野ではなかった応用情報技術者資格と日本商工会議所及び各地商工会議所主催簿記検定試験(以下、簿記検定試験)2級を取得することが出来た。これらの私の経験は学生の就職活動や、就職後の能力開発の参考になると考える。