2022 年 3 巻 1 号 p. 47-54
目的:糖尿病性神経障害(以下、DN)患者を対象に運動療法と抗力を具備した継手付き体幹装具Trunk Solution Core(以下、TSC)の併用効果を検証した。
方法:対象は血液透析療法を行う40代男性のDN患者1名とした。研究はAB型シングルケースデザインを用いた。A期は歩行練習を行う従来練習期とし、B期は歩行練習にTSCを使用した介入期とした。介入期間は両期とも2週間とし、非透析日の週3回を頻度で合計4週間とした。評価は快適歩行速度と介入前後の修正Borg Scaleの差とした。効果判定は標準偏差帯法を用い視覚的に分析した。
結果:各期【A期/B期】の平均値は歩行速度(m/s)が【0.7±0.1/1.0±0.1】、修正Borg scaleの差が【3.5±0.8/2.3±0.8】と介入期に改善を認めた。
結論:血液透析療法を伴うDN患者にTSCの使用は疲労感少なく、歩行能力改善が得られた。