2024 年 3 巻 2 号 p. 122-127
今回、脊髄梗塞により対麻痺を呈し、短下肢装具による装具療法を実施した症例を経験した。本症例は、右側下腿三頭筋の筋力低下による立脚中期の過度な背屈に伴う膝折れを認め、膝折れによる転倒恐怖感を訴えられていた。そこで、右側に背屈制動機能を有するWalk on Trimableを処方し、背屈制動機能の効果を検証した。方法は、三次元動作解析装置を使用し、裸足、Gait Solution Design、Walk on Trimableで至適および最大努力速度での歩行を計測した。評価パラメータは、右立脚期の床反力作用点前方移動量、右足関節底屈モーメントの最大値などを用いた。結果として、Walk on Trimable条件で床反力作用点前方移動量、右足関節底屈モーメント最大値において有意な増加を認めた。背屈制動機能が右立脚期以降で下腿の前傾の制御と床反力作用点前方移動量増大に寄与したと考えられた。