現代監査
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監査規制のあり方からみたガバナンスとIT活用
堀江 正之
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2017 年 2017 巻 27 号 p. 3-12

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抄録

「監査規制」の問題に接近しようとする際,単に監査事務所に対する規制と狭く理解するのではなく,会社,投資者,さらには監視・監督機関との関係を含めて考えるべきである。また,規制をもって,単なる「仕組み」として「他律的・受動的」にとらえるのではなく,その「働き」に着目して「自律的・能動的」な側面こそ重視する必要がある。

そこで,監査事務所のガバナンス・コードを取り上げてみたとき,監査事務所のガバナンスのあり方が品質管理に影響を与え,それがさらに監査手続に影響を及ぼす点に着目し,あわせて監査事務所の自律的で能動的な取組みこそ重視すべきである。また,ITの活用による異常性の早期発見はもとより,監査事務所の特色を出せる自律的で能動的な取組みのためにも,ITを活用した監査への積極的な取組みが欠かせない。

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© 2017 日本監査研究学会
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