現代監査
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最新号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 吉見 宏
    原稿種別: 研究論文
    2020 年 2020 巻 30 号 p. 22-24
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2021/02/27
    ジャーナル フリー
  • 永見 尊
    原稿種別: 研究論文
    2020 年 2020 巻 30 号 p. 25-36
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2021/02/27
    ジャーナル フリー

    英国では,Carillion事件やBHS事件などを契機として,法定監査に対する規制改革の議論が高まっており,「監査市場」,「規制機関」そして「監査の質と有効性」に関する調査が国の主導のもとで行われている。本稿では,それらの調査報告書を踏まえて,英国における監査品質規制の現状,問題点そして改革案を検討するものである。本稿の視点は,PIEにおける財務諸表監査を対象として,監査事務所による品質管理,会計士団体による教育研修と登録,監査委員会による監督およびFRCによる公的規制の4点に基づいて英国の監査規制を捉え,とくに監査規制において重要な役割を有するFRCと監査委員会について,それぞれの役割および相互の連携について言及する。そしてCMA調査報告書およびKingmanレビューが示す規制構造の問題点を提示した上で,勧告されているさまざまな規制改革案を明らかにするものである。

  • 高品質な監査の実現のために
    弥永 真生
    原稿種別: 研究論文
    2020 年 2020 巻 30 号 p. 37-45
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2021/02/27
    ジャーナル フリー

    日本において,法が監査に介入するのは,まず,監査に対する社会的信頼を確保すること,監査が社会に受容されることをねらって,監査の環境を整備する局面である。また,市場原理によって是正が期待しにくい,事後的救済では不十分という部分について介入し,最低限の公益を保護する一方で日本公認会計士協会による自主規制に期待するという側面もある。他方,監査の基準の具体的内容を法で定めることはしていない。これは,監査の基準は専門性の高さ・発展の速度に照らすと,指揮命令的(command-and-control)規制や立法的(legislative)規制に向かないからである。しかも,監査人の実質的判断こそが監査の社会的有用性のために不可欠であるとすると,ルール・ベースの規制あるいは裁判所によるエンフォースメントには限界がある。

  • 実証研究からの知見
    髙田 知実
    原稿種別: 研究論文
    2020 年 2020 巻 30 号 p. 46-55
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2021/02/27
    ジャーナル フリー

    本稿の目的は,監査規制を巡る議論に対し,実証研究の含意を提示することである。具体的には,アーカイバル・データを用いた実証研究を中心に,監査規制に関する先行研究を考察する。

    本稿で議論するのは,大きく分けて次の2つのテーマに関する先行研究である。すなわち,(1)監査の経済合理性と,(2)監査規制の是非と帰結の分析である。これらの研究は,主に実施された年代も異なっており,前者についてはアーカイバル監査研究の黎明期である1980年代から長らく実施され,後者については2000年頃を皮切りに幅広く実施されるようになった。このような推移は,時代背景や研究環境に影響を受けていると考えられる。本稿では,まずそれぞれの研究テーマについて概括的にレビューをしたうえで,各研究テーマに関する先行研究がもつ性質を検討する。そして,アーカイバル実証研究の限界や特長を踏まえたうえで,最後に,監査規制を巡る議論に対する実証研究の貢献を議論する。

  • 監査リスクのマネジメントと監査人のリスク・マネジメント
    岸 牧人
    原稿種別: 研究論文
    2020 年 2020 巻 30 号 p. 56-67
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2021/02/27
    ジャーナル フリー

    財務諸表監査におけるリスク・アプローチは,監査人が重要な虚偽表示のリスクを評価し,評価したリスクに基づいて実証手続の計画と実施を行うことを基本的枠組みとする。ただし,重要な虚偽表示のリスクの評価の基礎となる監査証拠,および実証手続によって得られる監査証拠は,監査人が認識したことを前提とするため,監査証拠の未認識のリスクが必然的に生じる。また,本来は実証手続の実施前の概念である監査リスクを事後的な概念としてとらえ,これを未認識のリスクと関連づけることにより,摘発リスクの異相を観察することができる。さらに,リスクを不確実性ととらえれば,過剰監査のリスクが認識される。これらのリスクは,監査の失敗のリスクを高めるものに限定されず,適切にマネジメントを行うことにより,監査の有効性と効率性を高め,監査人自身のリスク・マネジメントに寄与すると考えられる。

  • 吉武 一
    原稿種別: 研究論文
    2020 年 2020 巻 30 号 p. 68-80
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2021/02/27
    ジャーナル フリー

    内部監査の有効性を高めるためには,リスク評価の高度化が重要となる。

    リスク評価は,内部監査の計画,実施,報告の各フェーズで関連してくる。計画フェーズではリスクの評価,分析,評価が,実施フェーズではリスクの評価,分析,評価に加えて,その真因分析と対応が,報告フェーズでは監査結果に基づくリスクに係る情報の伝達が内部監査の有効性を決める要因となる。

    本稿は,内部監査の有効性を高める方法の一つとしてフレームワークの活用を提案する。このフレームワークの活用は内部監査実務ではすでに一部で行われており,計画フェーズでは,PESTN,COSOの内部統制フレームワーク等を,実施フェーズではマインド・マップ,ロジック・ツリー(WHATツリー,WHYツリー,HOWツリー)を,報告フェーズではMAPS等のフレームワーク活用の例を紹介するものである。

    内部監査の有効性向上のためにフレームワーク活用についての一層の工夫が期待される。

  • KAM導入に伴うリスク情報開示を中心に
    岡田 譲治
    原稿種別: 研究論文
    2020 年 2020 巻 30 号 p. 81-88
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2021/02/27
    ジャーナル フリー

    近年監査役等を取り巻く環境が大きく変化し続けている中で,直近の最も大きな変化が監査上の主要な検討事項(KAM)の導入である。KAMの選定は監査人が行うものの,監査役等と協議した事項の中から選定されることから,監査役等は,KAMの取扱いにおいて重要な役割を果たすことが期待される。その一方で今までにない新しい制度であることから,実務における対応が注目されるところでもある。

    そこで本稿では,KAMの導入について,リスク情報開示を中心に,監査役等の実務に与える影響について検討する。KAMの導入に向けた検討に際しては,KAMの記載が,監査の透明性ひいては信頼性を高めるだけでなく,企業のリスクマネジメントへの信頼性を高め,中長期的な企業価値の向上につながるものであることを,監査役等,監査人,執行側といった関係者間の共通認識とすることが重要である。

  • 稲葉 喜子
    原稿種別: 研究論文
    2020 年 2020 巻 30 号 p. 89-102
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2021/02/13
    ジャーナル フリー

    EUでは,監査事務所のローテーション制の導入が2014年6月に発効され2016年6月から適用されている。日本においても監査法人のローテーション制の導入について議論されているが,その前提には監査法人の継続監査期間が長くなれば,経験による有益な情報の蓄積よりも独立性や職業的懐疑心の阻害というデメリットの方が大きく働き監査の失敗が生じるリスクが高まるという想定があると考えられる。本研究では,監査法人の継続監査期間の長短が監査法人による不正会計の発見に与える影響を実証的に検証した。その結果,単変量の分析においては継続監査期間が10年以上の場合に,監査法人が不正を発見したサンプルに絞った分析においては継続監査期間が15年以上の場合に,不正会計発見までの期間は長期化する可能性があるとの結論を得た。一方継続監査期間が短い場合に不正会計の発見との間に統計的に有意な結果は導かれなかった。

  • 岡野 泰樹
    原稿種別: 研究論文
    2020 年 2020 巻 30 号 p. 103-114
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2021/02/27
    ジャーナル フリー

    本稿は,ヨハネスブルグ証券取引所(Johannesburg Stock Exchange:JSE)の上場企業を対象に,統合保証(Combined・Assurance)の利用実態を調査し,統合報告書への適用に向けた課題を検討するものである。統合保証は,保証のコスト効果を高めることを意図して行われる様々な保証の統合・連携であり,統合報告書の信頼性を確保するための一つのあり方としても注目されているものである。検討の結果,現在の統合保証は,主に組織内部での利用が想定されて実施されていることに加え,各保証主体の役割・関係性の不明確さ,保証内容の不明確さ,結論の欠如等,統合報告書の信頼性を確保するために必要と考えられる要素が十分に開示されていないことが確認される。これは,多くの組織の統合保証が,保証の十分な統合・連携に至る前の段階にあることを示唆するものである。

  • 丸山 恭司
    原稿種別: 研究論文
    2020 年 2020 巻 30 号 p. 115-126
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2021/02/27
    ジャーナル フリー

    地方自治法が改正され,地方自治体の監査委員監査において監査基準を設定することが明文化された。しかし,従来の監査委員監査では,各自治体において策定した監査基準で監査が行われており,改正後においても,監査委員自身が,自らの行為規範である監査基準を設定するとされている。これまでの監査基準と地方自治法改正で総務省が示している監査基準には大きな相違点がある。監査基準の運用状況や地方自治法改正前に市が準拠する都市監査基準の策定経緯を踏まえると,改正法により策定される監査基準では,監査人の懐疑心や独立性が強調されるべきである。

    また,専門性が十分でない小規模自治体の監査組織などを前提としたとき,例えば,行政監査の実施基準などについて,さらなる具体化を行う必要がある。町村などの小規模自治体であっても,公金の説明責任は,自治体の規模とは関係なく必要とされる。監査の品質確保は,すべての自治体において共通の課題である。監査品質の最低限について共通認識の醸成が今後の課題となる。

  • 紺野 卓
    原稿種別: 研究論文
    2020 年 2020 巻 30 号 p. 142-160
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2021/02/13
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