現代監査
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KAMの早期適用事例及び見積りの仮定についての開示から読み取れる我が国における開示に対する意識の変革について
後藤 紳太郎
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2021 年 2021 巻 31 号 p. 78-88

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抄録

新型コロナ感染症拡大の影響もありKAMの早期適用会社は48社と想定より少なかったが,当初心配されていたボイラープレート的な記載は,少なく監査報告利用者にとって理解を容易にするための工夫がみられるものも多く見られた。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大により会計上の見積りが困難な状況であった会社は,一定の仮定を置き最善の見積り行い,その会計上の見積りの仮定に関して追加情報として記載しているが,その記載は,それぞれの会社の状況に応じた記載を行っている事例が数多く見られた。

監査人は,情報価値の高いKAMを記載するため,このような記載をKAM記載の参考事例としてベストプラクティスを積み上げていくことが求められている。

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© 2021 日本監査研究学会
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