抄録
公認会計士(米国)と税理士(日・独)は,その制度的基盤(英米法,大陸法)が異なり,専門性(監査,税務)にも相違がある。両専門職は,一卵性双生児ではなく,二卵性双生児として理解するべき関係にある。公認会計士は監査先に対する非証明業務の同時提供が禁止される。また,擁護者の立場で税務業務を行うため,税務書類の信頼性を証明する制度は存在しない。他方,税理士は,すべての業務において独立性の保持が求められ,仲裁者としての立場で業務を行
うため,税務監査業務が認められている。
両専門職は,会計専門職「全体」の社会的存在価値を高めるため,相互の専門性を正しく認め合う必要があり,今後拡大するであろう保証業務領域については,両専門職の積極的な協調・共同が求められる。研究者によるこの領域に関する理論構築も不可欠である。その先の将来において,両専門職の試験の相互乗り入れ等があり得るのかもしれない。