主催: 日本風工学会
臨海部における市街地のヒートアイランド対策は,海風の利用が有効であるとされている.そのため,海風の流入を阻害させないことが重要であるが,近年,沿岸部に建設された超高層建物群が流入する海風の壁となり,ヒートアイランドの要因の一部となっているとされている.しかし,このような高層建物群の後流域における局所温熱環境に関してはその影響範囲など不明な点が多い.そこで,本論文では温度成層を考慮した都市域におけるLES解析手法を用いて,高層建物群まわりの局所的な温熱環境について明らかにするとともに,実測値と比較することにより,本手法の精度を検証する.