余部橋りょうの架替に伴い,施工上の安全確保の目的で風観測を実施している. 2007年11月から2009年2月までの観測記録のうち局所的な地形の影響を比較的受けにくい北北西の風の観測記録を対象に観測記録の解析を行った.コヒーレンスは従来良く用いられている指数関数型コヒーレンスで良い近似を与えたが,ディケイファクターは主流成分が15,鉛直成分が25と従来に比べ大きな値となった.この差異がガスト応答に与える影響については今後詳細な検討を行う.さらに気象モデル(MM5)とLESを組合せて風況の検討を試みたところ,風向については精度よく一致し,風速についても平均的には概ね一致する結果となった.