抄録
東京工芸大学での野外拡散実験を対象にした風洞実験により,濃度および風速を測定した。風洞実験気流は地表面粗度区分Ⅳに相当する気流を用い,実験風向は拡散実測時の代表的な風向である風向180度,191.25度,202.5度の3風向とした。濃度測定は水素炎式高速炭化水素計を用い,風速測定にはスプリットフィルムプローブを用いた。無次元化平均濃度および風速比とも,風洞実験結果は実測結果と概ね良い対応を示した。対応が良くない点も見られるが,実測時の風向のばらつきや実測時と風洞実験で上空風の風向の取り方がに差があることも原因の一つと考えられる。