p. 185-186
大規模円柱構造物に衝突する大気境界層流れは、しばしば極超臨界レイノルズ数に達することがある。この領域の流れを風洞スケールで再現することは、風洞性能の制限から難易度が高い。一般的に極超臨界レイノルズ数領域の抵抗係数を再現するために、円柱表面に粗度を設ける方法が用いられる。粗度を有する円柱周りの流れを対象とした実験は数多く報告されているが、LESを用いた解析例はあまり発表されていない。そこで本稿では、煙突を対象とした実験の数値解析による代替に向けて、LESを用いた粗度付き二次元円柱周りの流れを数値解析し、空気力係数を求め、実験結果と比較した。