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風力発電用の風車は、発電量の最適化及び安全を保つため、ローターやブレード迎角を制御している。様々な手法が検討されており、暴風時の風荷重低減を目的とした制御により、ブレードの後縁が風上側に来る特徴を持つものも存在する。近年風車は大型化の傾向にあり、今後、このような制御方式の採用も進む可能性がある。一方、翼後縁を上流にした状態における空力特性は、公開情報が少ないのが現状である。そこで本研究では、標準翼(NACA0012)と非対称翼(NB18)の2次元模型を用い、ばね支持試験を実施し、迎角172°、180°、188°における空力特性を確認した。フラッター発現の有無や限界風速の比較に加え、標準翼について、ねじれ1自由度、迎角180°における特徴的な動的耐風特性を確認したので、その結果を報告する。