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本研究では,風向を64方位に分割し,丘陵地帯における特定の地点の流れ場に対する周辺地形の影響について,RANSに基づく標準k-εモデルを用いた数値流体解析による検討を行った。その結果,丘や谷の存在が流れ場に対して影響していることを確認した。また,風向を細分化することで,風向変化に対する詳細な風速比分布の変化を求め,代表的な2種類の風速比分布を確認することができた。さらに,基本的な風速比分布は半径1km以内の地形によって特徴づけられていると考えられる結果が多く得られ,特定の風向において遠方の地形が風速比に強く影響する場合があることが分かった。