日本では海上で数多くの竜巻が発生していて、中には上陸して被害をもたらすものもある。本研究では水上竜巻上陸時を想定して底面の粗度分布と粗度ブロック高を制御した数値流体実験を行い、粗度が竜巻状渦に与える影響を調べた。
先行研究の通り、粗度ブロックを設置すると渦の構造が変化することが確認された。また、ブロック高が小さい場合には、同数のブロックを領域半分に集めた場合と全体に分散させた場合に生じる渦の強度・構造が似ていたが、ブロック高が大きい場合には違いが見られた。粗度の異なる領域を流れた流体の角運動量差が大きい場合、それらが混ざり合った渦が形成されないことによると考えられる。