行動経済学
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第18回大会プロシーディングス
ポイントプログラムと決済手段の選択
春日 大輝矢﨑 敬人
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2025 年 17 巻 Special_issue 号 p. S52-S55

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抄録

スーパーマーケットにおけるポイント利用の有無と決済手段の選択について,ウェブアンケート調査を実施しデータを分析し,次の諸点を明らかにした.まず,ポイントの利用が可能でも利用しないという,一見不合理なポイント保持行動が広範に見られる.ただしポイント有効期限が短いほど,また残高が大きいほどポイント利用割合は高い.なお購入金額とポイント残高の比を固定すると,金額が高い方がポイント利用割合が高い.次に,買い物頻度が高い人ほどポイントの利用が多く,買い物頻度が高い人ほどポイントの存在を意識していることが示唆される.さらに,ポイント以外の決済手段としては,現金とQRコード・バーコード決済が同程度に最も多く選択され,ついでクレジットカードが選択されている.ポイント利用の可能性が大きいときほど,現金やクレジットカードではなくQRコード・バーコード決済が選択されやすい.

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