抄録
直達喉頭鏡下における顕微鏡的喉頭観察法は,大変優れた方法であるが,視野の制限という欠点がある。この点を解決するために硬性内視鏡を使用することを考えた。今回使用した器具は,2.7mm屈曲型硬性内視鏡70度,鼻内手術用4mm硬性内視鏡0度と70度である。これによって声門下,声帯下面あるいは喉頭室内の病変の観察と処置が可能になった。また屈曲型内視鏡の像を顕微鏡像と併用することにより,三次元的に術野をとらえることも可能であった。顕微鏡下喉頭手術支援用内視鏡は,喉頭微細手術を施行する上で有用であった。