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日本気管食道科学会会報
Vol. 58 (2007) No. 2 P 112-118

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http://doi.org/10.2468/jbes.58.112

特集1 シンポジウム1:Evidence に基づく下咽頭進行癌の治療戦略

進行下咽頭癌に対して当科の最近の治療戦略について述べた。
1) 1998年以降,pN2-3(57例)に対して計画的術後照射(60 Gy)を施行してきた(実施率:71.9%)。頸部再発率は21.1%(12/57)で,それ以前(1989∼97)の46.0%(46/100)に比べて有意(p<0.01)に減少していた。5年粗生存率,死因特異的生存率は各々44.9%, 65.8%で,それ以前の22.3%,36.2%と比較して有意(p<0.05)に改善していた。今後化学療法併用の適応を検討する必要がある。
2) 喉頭温存手術における頸部郭清術の嚥下機能への影響について,頸部郭清の術式別に術後経口摂取開始までの期間を検討した。頸部郭清術式による差はみられず,喉頭温存手術の適応に郭清術式を考慮する必要性は認められなかった。
3) 原発巣が小さく(T1-2), 頸部リンパ節転移が大きい(N2-3)癌に対して,頸部郭清を先行した放射線治療を1991年より行ってきた。17例のうち原発巣再発は1例のみであったが,遠隔転移4例(23.5%),気管傍再発2例(11.8%)にみられ,この方針の妥当性についてさらに検討する必要がある。

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