日本気管食道科学会会報
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原著
チタンブリッジを用いた甲状軟骨形成術2型の短期成績
鈴木 啓誉中村 一博三浦 怜央釜谷 まりん大島 猛史
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ジャーナル 認証あり

2020 年 71 巻 3 号 p. 239-244

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抄録

内転型痙攣性発声障害 (ADSD) の治療法として甲状軟骨形成術2型 (TP2) がある。手術に使用されるチタンブリッジは2017年12月に初めて医療機器として承認された。また手術手技は喉頭形成術 (甲状軟骨固定用器具を用いたもの) K400-3として保険診療に収載され,全国の医療機関で施術が可能となった。当科では全国でもいち早く2018年7月の保険診療に収載された後より7症例に対して手術を施行した。術前および術後の音声所見および音響分析の結果を提示しつつ,その手術経験について報告する。VHI,GRBAS評価,Mora法および音響分析の結果はいずれも術前と比較して,術後有意に改善していたことが示された。術後に重篤な有害事象は認めなかった。TP2の利点は局所麻酔下に音声をモニタリングをしながら手術を施行でき,術後不具合が生じた際に再調整が可能な可逆性があることである。長期的な治療効果について既報でも明らかになっており,自験例においては観察期間が短期であるため,引き続き経過観察を行っていく所存である。前述した良好な治療成績や保険診療に収載されたことで,TP2がより一般的なADSDの外科治療として全国に広まると予想される。

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