抄録
遺伝的アルゴリズム(GA)を用いてファジィグラフの自動描画を行う.GAの交叉には逆位を適用する.グラフの自動描画の制約条件として新たにファジィグラフの描画規則を与え,描画規則を満足するように頂点を配置する.頂点を配置するために個体の遺伝子配列を評価し,逆位はその結果に基づいて行う.このような逆位を用いて辺の長さを一種類に縮約したファジィグラフ,表示範囲を拡大したファジィグラフ,頂点間の関連度を3つに集約し3種類の長さの辺と対応付けたファジィグラフの描画例を示し,描画結果に対する有効性の評価をおこなう.さらに,このような描画方法が多様な解析目的に対応し得ることを述べ,ファジィグラフの自動描画問題に対して有効であることを明らかにする.