近年の情報技術の発展にともない,教育工学分野でも多くの情報技術が応用されている.eテスティングは教育工学分野における重要なテーマの一つである.既にeテスティングに関する数多くの従来研究が存在する.しかし,従来研究では,eテスティング方法が受験者の真の理解度の判定を間違えてしまう確率である誤り率を理論的に最小化することを理論的に保証する方法は提案されていない.そこで,本研究では統計的決定理論に基づきベイズ基準のもとで誤り率を最小化するeテスティング方法を提案する.提案方法ではeテスティング問題を解くために動的計画法を利用している.提案方法の有効性を示すために数値計算例を紹介する.提案方法は適応的な仮説検定の一種でもあり,本研究の成果はヘルスケア産業においても応用可能だと考えられる.