バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌
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新卒看護師の職業性ストレスと就職先選定因子との関連
大鳥 和子 北原 信子
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2023 年 25 巻 1 号 p. 1-8

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抄録

本研究は, 病院に勤務する新卒看護師の職業性ストレスと就職先選定因子との関連を明らかにすることを目的とした. 日本国内の 33 病院(180~680 床)に勤務する新卒看護師 380 人を対象に郵送法による質問紙調査を行い, 年齢, 勤務期間, 勤務病院の病床数, 職業性ストレス, 就職先選定因子を調査した. 110 人の回答を回収(回収率 28.8%)し, そのうち 30 歳代以上の 10 人と回答漏れがあった 4 人を除いた 20 歳代女性 96 人(有効回答率 87.3%)を分析対象とした. 高ストレス群は 96人中, 15 人(15.6%)であった. 就職先選定因子 15 項目において「重視群」の人数の割合が最も高かったのは院内教育制度であり, 次に福利厚生, 休日余暇の順であった. 休日余暇, 病院理念の各項目は, 「重視群」が「非重視群」よりも高ストレス群の人数の割合が高かった. ストレス対策は, 新卒看護師の就職先選定因子の状況を把握し, とりわけ, 休日余暇, 病院理念を重視して就職した新卒看護師のストレス対策を講じる必要性が示唆された.

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© 2023 Biomedical Fuzzy Systems Association
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