バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌
Online ISSN : 2424-2578
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25 巻, 1 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 2023 年 25 巻 1 号 p. Cover1-
    発行日: 2023/06/10
    公開日: 2023/06/30
    ジャーナル フリー
  • 2023 年 25 巻 1 号 p. Toc1-
    発行日: 2023/06/10
    公開日: 2023/06/30
    ジャーナル フリー
  • 大鳥 和子, 北原 信子
    2023 年 25 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2023/06/10
    公開日: 2023/06/30
    ジャーナル フリー
    本研究は, 病院に勤務する新卒看護師の職業性ストレスと就職先選定因子との関連を明らかにすることを目的とした. 日本国内の 33 病院(180~680 床)に勤務する新卒看護師 380 人を対象に郵送法による質問紙調査を行い, 年齢, 勤務期間, 勤務病院の病床数, 職業性ストレス, 就職先選定因子を調査した. 110 人の回答を回収(回収率 28.8%)し, そのうち 30 歳代以上の 10 人と回答漏れがあった 4 人を除いた 20 歳代女性 96 人(有効回答率 87.3%)を分析対象とした. 高ストレス群は 96人中, 15 人(15.6%)であった. 就職先選定因子 15 項目において「重視群」の人数の割合が最も高かったのは院内教育制度であり, 次に福利厚生, 休日余暇の順であった. 休日余暇, 病院理念の各項目は, 「重視群」が「非重視群」よりも高ストレス群の人数の割合が高かった. ストレス対策は, 新卒看護師の就職先選定因子の状況を把握し, とりわけ, 休日余暇, 病院理念を重視して就職した新卒看護師のストレス対策を講じる必要性が示唆された.
  • 伊丹 琢, 大塚 奎佑, 米山 淳, 関 恵子, 千田 美紀子, 伊丹 君和
    2023 年 25 巻 1 号 p. 9-19
    発行日: 2023/06/10
    公開日: 2023/06/30
    ジャーナル フリー
    腰痛は多くの成人が抱える自覚症状であり, なかでも看護師の腰痛有訴率は依然として高い. 本研究では, 看護動作時の腰部負担軽減を目的とした日常勤務時に胸ポケットへ装着可能なスマートデバイスを開発した. 本デバイスは, 勤務時における前傾姿勢角度およびひねり姿勢角度をリアルタイムに計測し, 危険姿勢時に音により警告する. 本研究の有効性は, 4 名の看護師ならびに 4 名の看護学生によるベッドから車いすへの移乗介助動作時における前傾姿勢角度およびひねり姿勢角度を警告音の有無により比較することで示す.
  • 前田 康成
    2023 年 25 巻 1 号 p. 21-31
    発行日: 2023/06/10
    公開日: 2023/06/30
    ジャーナル フリー
    農業における利益の最大化については, 従来から数多くの研究が行われている. 栽培管理に関する従来研究では, 確率が未知という条件のもとで期待利益が最大化されている. 農業では収穫期まで収入がないため, 現実には, 栽培管理に使用できる予算額に限界がある. しかし, 従来研究ではコストに関する制約は考慮されていない. そこで, 本研究ではコスト制約を伴う新しい栽培管理方法を提案する. コスト制約を伴う栽培管理を, 確率が未知のマルコフ決定過程でモデル化する. 提案方法では, 動的計画法を用いてベイズ基準のもとで期待利益を最大化する. 提案方法の有効性をいくつかの数値計算例で確認する. 数値計算例では, コスト制約の額に応じた期待利益が確認された. 提案方法は栽培履歴データのない地域や, 地球温暖化の影響を受けた地域に有効と考える. 本研究は基礎研究であり, 今後の課題として本研究の拡張研究が必要である.
  • 前田 康成
    2023 年 25 巻 1 号 p. 33-44
    発行日: 2023/06/10
    公開日: 2023/06/30
    ジャーナル フリー
    すごろくは伝統的なゲームである. すごろくに確定的なイベントや利得を追加したゲーム, 行動選択や確率的な利得を追加したゲームなど, さまざまなタイプのすごろくの拡張ゲームがある. すごろくやその拡張ゲームはさまざまな教育分野で利用されている. 教育目的に基づいて効果的なゲームを作成するには, 振り出しからゴールまでにサイコロを振る回数の期待値や, 行動選択を伴う拡張ゲームにおける期待総利得の最大値などに関する数理工学に基づく検討が必要である. しかし, 数理工学に基づく検討, 特に期待総利得に関する検討はほとんど行われていない. そこで, 本研究では, 拡張ゲームにおける期待総利得の計算方法を検討し, 提案方法の有効性を計算例で示す. 従来研究ではゲームのプレイ後でないと利得設定の妥当性は確認できない. しかし, 提案方法では事前に確認できる. 本研究は基礎研究であり,今後の拡張研究が必要である.
  • 岡田 竜岳, 爲近 瑛太, 納富 一宏
    2023 年 25 巻 1 号 p. 45-53
    発行日: 2023/06/10
    公開日: 2023/06/30
    ジャーナル フリー
    プログラミングスキルの判定では, 作成されたソースプログラムのスタティックな解析だけでは精緻な判定が困難となる可能性が高い. ソースコーディングにおける編集過程では, キーボード打鍵のタイミングやプログラミングスタイルによる表記・表現の違いなど, 特徴的な動作が観測できるものと考えられる. 本稿では, コーディングシーケンスの記録データから抽出できる値を分析することで, 精緻なプログラミングスキルの判定が可能であるかを実験により検証した. 実験の結果, ①コーディングシーケンスを基に抽出した 30 秒以上の無操作時間の合計, および②変数・関数名に利用される文字数の平均がプログラミングスキルと弱い相関があることが確認された. このことから, コーディングシーケンスにより抽出される値による分析は精緻なプログラミングスキル判定に活用できると考えられる.
  • 山元 万里子, 緒方 久美子, 村田 敏晃, 斉藤 喬雄, 兼岡 秀俊
    2023 年 25 巻 1 号 p. 55-64
    発行日: 2023/06/10
    公開日: 2023/06/30
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 就労血液透析患者の自己管理行動とワーク・ファミリー・コンフリクト(以下, WFC)を明らかにし, 透析と自己管理, および仕事と家庭の両立に向けた支援につなげるための示唆を得ることである. 外来血液透析治療を受けている就労患者 135 名を対象に自記式質問紙調査を実施した. その結果, 自己管理行動は女性, 透析歴の短い者, 検査データを整理保管している者, 血清カリウム値が良好である者, 社会的支援がある者が有意に高く, WFC は透析開始時間が 16 時以降の者, 暮らし向きにゆとりがない者, 労働時間が長い者, 勤務量が多い者, 業務負担が大きい者, 社会的支援がない者が有意に高かった. 自己管理行動と WFC との関連では, WFC は自己管理行動の「不良群」で有意に高かった. そのため, 就労血液透析患者の自己管理は, 性別や透析歴, 検査データ等を踏まえた関わりを, WFC は, 透析開始時間や暮らし向き, 勤務状況等の社会背景から個別的な支援を検討する必要があり, 患者の社会的支援を把握し, 職場や医療機関などが連携して患者・家族支援につなげることが重要である.
  • 堀 芳樹
    2023 年 25 巻 1 号 p. 65-69
    発行日: 2023/06/10
    公開日: 2023/06/30
    ジャーナル フリー
    植村(1991)は,自然の状態をファジィ事象にその帰属度を表すメンバシップ関数で変換・写像する写像公式を発見した.この写像公式では,ノーデータ問題における逐次ベイズ推論が例となり,堀ら(2019)は,写像公式の多次元化,時間の概念の導入,エルゴード条件下のファジィマルコフ(決定)過程へ,さらにファジィ確率微分方程式を逆算ではあるが導出した.本論文では,タイプ2ファジィ事象に焦点を当てる.まず,タイプ2 ファジィ事象を縦方向の曖昧さと横方向の曖昧さを同時に考慮した自然の状態からの2 次写像公式と仮定すれば,この二つの曖昧さを表すメンバシップ関数が直交の場合,可能性主因子分析への適用ができる.これは,タイプ2 ファジィ事象が縦方向と横方向の2 次元可能性多変数誤差モデルであること示している.次に,タイプ2 ファジィと人工知能との関係を具体例に基づいて平易に言及する.
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