バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌
Online ISSN : 2424-2578
Print ISSN : 1345-1537
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Tardigradaのtun状態に至るまでの構造の変化
根本 哲也島本 聡野方 文雄松浦 弘幸野田 信雄中野 正博
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ジャーナル オープンアクセス

2005 年 7 巻 1 号 p. 137-142

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抄録

生物の機能に学ぶバイオミメティクスは,従来の技術では解決できなかった問題をブレークスルーする方法として近年注目されている.クマムシ(Tardigrada)は極限状態下での生息が確認されており,その機能発現には,トレハロースによる組織安定化等の化学的な作用と体の構造を変化させる等の物理的な作用によると考えられている.本報ではクマムシを極限状態下に晒した場合に見られるtun状態とよばれる特殊な収縮状態へ移行する過程を観察した結果を報告する.その結果,クマムシがtun状態に至る過程で見られる外殻の構造変化,粒状の内容物の変化等の諸現象について観察することができた.

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© 2005 Biomedical Fuzzy Systems Association
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