バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌
Online ISSN : 2424-2578
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放射光を用いた光線療法の基礎研究 : 高輝度放射光施設SPring-8を用いた光療法
松浦 弘幸中野 正博魚住 裕介巨 東英木村 真三野田 信雄小井手 一晴根本 哲也牧野 健一金 政浩辺 培今村 稔
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2006 年 8 巻 1 号 p. 143-152

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抄録

レーザー光と光化学反応薬剤を用いた癌の光線療法は,生体組織に発生した癌細胞を選択的に破壊する.このために薬剤を光励起することが可能な励起波長を持つレーザーがよく利用されてきた.しかし,光が浸透可能な範囲にある癌組織には有効であるが,体内の深部領域では通常のレーザー光や太陽光では到達できない.そこで我々は,深部癌にも有効性を持たせるために,生物造影にも威力を発揮するシンクロトロン放射光を用いてヘマトポルフィリンの励起を行い,その励起の効果を,色素の脱色の観察で判別しようとした.

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© 2006 Biomedical Fuzzy Systems Association
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