2017 年 57 巻 9 号 p. 135-137
体外衝撃波破砕術(ESWL: extracorporeal shock wave lithotripsy)が仮性動脈瘤の原因となることは稀である。症例は70歳男性。尿管結石にてESWLを受けた既往がある。CTにて腹部大動脈右後方に腫瘤像を認めた。過去と比較すると増大傾向にあったが円形で動脈と接している部分は小さくリンパ節腫脹を疑った。診断のため開腹手術を施行した。腫瘤は拍動性であり,動脈を切開すると大動脈壁右側に小孔を認め,仮性動脈瘤と診断した。仮性動脈瘤の原因としてESWLが考えられた。