Journal of Computer Aided Chemistry
Online ISSN : 1345-8647
ISSN-L : 1345-8647
化学IC設計のためのシミュレーションCADの開発(第1報)
- マイクロ化学デバイスにおける流体反応系シミュレーション理論の開発 -
桝田 晃司生田 幸士
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2001 年 2 巻 p. 52-61

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抄録

バイオテクノロジーの発展への寄与が期待されている化学ICと呼ばれるマイクロ流体デバイスは、マイクロ流路、マイクロバルブ、マイクロポンプなどの流体部品や各種マイクロセンサによって構成され、それらの組み合わせによって様々な役目のデバイスを作ることができ、サンプル量も少量で済む。しかし個々の部品が小さく自由度が高いため、リアクタ数やその配列、流路に設けられたポンプの能力などの組み合わせが無数に考えられる。よってそれらの組み合わせを評価するために、本論文では、リアクタ・ポンプの配置が与えられた時に、実際に回路を動作させた場合に起こる液体の移動と物質の反応に関するシミュレーションを行う理論を、ペトリネットの理論に基づいて開発した。さらにシミュレーション例を示して、本理論の概要を解説する。

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© 2001 日本化学会
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