抄録
α-リポ酸とイチョウ葉エキス,および L-カルニチンを含有する健康食品の高次脳機能改善効果を検証するため,摂取前後比較試験を実施した.対象は物忘れ症状を有する 50 歳以上 70 歳以下の成人 31 名(男性 14 名,女性 17 名,平均年齢 57.3±5.8 歳)である.被験品の摂取前と 12 週間にわたる摂取後に日本版アーバンス神経心理テストを用いて高次脳機能評価を行なった.その結果,即時記憶(物語記憶),言語能力(絵呼称と意味流暢性),集中力(数字の復唱),および短期記憶(単語・物語・図形)の各領域において,本被験品の摂取により有意な改善効果が認められた.