日本補完代替医療学会誌
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総説
新規抗疲労成分:イミダゾールジペプチド
西谷 真人宗清 芳美杉野 友啓梶本 修身
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2009 年 6 巻 3 号 p. 123-129

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抄録

先端的な疲労研究を行っている 7 大学をはじめ,食品メーカー,医薬品メーカーなど 19 社および大阪市で構成された産官学連携「疲労定量化及び抗疲労食薬開発プロジェクト」において,抗疲労食品の開発が進められている.抗疲労食品とは,健常者が身体的あるいは精神的に負荷を与えられたときにみられる作業効率の低下ならびに休息欲求と不快感を伴った状態を軽減する食品と定義される.健常者の疲労においては,その発現に酸化ストレスが大きく関わっていることが分かってきており,抗酸化物質の疲労に対する効果について精力的に研究が進められている.中でも動物の骨格筋や脳に多く含まれるイミダゾールジペプチドは,その抗酸化作用により動物試験およびヒト試験で最も顕著な抗疲労効果が確認されている.本稿では新規抗疲労成分イミダゾールジペプチドについて詳細に述べることにする.

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© 2009 日本補完代替医療学会
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