2007 年 6 巻 1 号 p. 33-46
エストロゲン受容体とエストラジオールとの結合に関する分子メカニズムを解明することを目的とし、エストロゲン受容体にコンピュータ上でアミノ酸変異を導入して、エストラジオールとの結合能をフラグメント分子軌道法を用いて評価した。アミノ酸変異の導入方法の妥当性を検討するために、実験で用いられたのと同じアミノ酸変異を導入して、結合エネルギーを評価し、実験データと比較した。その結果、6種類のアミノ酸変異のうち、3つは定性的に一致し、残り3つは不一致となった。それらの結果の原因を検討した。