抄録
私たちは少なからずカラオケを利用する機会があるが、中には上手にピッチを取れない人がいる。音痴の人でも正しいピッチで歌っているように聞こえるソフトウェアを作成する。MIDIを用いたカラオケシステムでは、音として出力するか否かにかかわらず、ボーカルパートの情報を記録しておくことができる。この情報から正しい音程を得る。MIDIを再生し、伴奏に合わせて歌唱してもらった音声の高さを実時間で正しいピッチに変換し出力する。ピッチ変換にはLPC分析合成を用いているが、合成時には、残差信号の代わりにオールパスフィルタによって駆動音源を作成している。この駆動音源のピッチをボーカルパートの音程で決定する。