抄録
不平等電界中低気圧水銀放電を利用している蛍光ランプの始動特性に関して、光照射下における放電開始電圧上昇の物理的メカニズムの解明を最終目的として、ファンクションジェネレーターと高電圧増幅器の組み合わせによる電源を用いて、一定の電圧上昇率の電圧印加で、広範囲にその印加電圧上昇率を変化させて、印加電圧上昇率が明所始動不良に及ぼす影響を実験的に調べた。 その結果、以下のことがわかった。(1)負極性電圧を印加した場合、光照射による放電開始電圧の変化は少ないこと、(2)正極性電圧を印加した場合、電圧上昇率が小さい領域でアノード付近に光を照射した場合に放電開始電圧が上昇すること。