2013 年 27 巻 2 号 p. 47-55
要 旨
がん看護専門看護師にとってコンサルテーションは高度実践の導入となり,質の高いがん看護の普及や均てん化において不可欠な機能である.しかし,看護界におけるコンサルテーションの用語活用は,明確になっていない.そこで,コンサルテーションの活用や評価,教育が促進されるよう,「がん看護専門看護師のコンサルテーション」について,Walker & Avant(2005)の方法に基づき概念分析を行った.結果,【がん看護CNS】【一般看護師】【コンサルテーションの課題】【関係性のプロセス】【患者と一般看護師の成果】が属性として,【がん患者家族の療養の複雑化】【組織体制】が先行要件として,【組織の発展】が帰結として抽出された.この概念を使用する看護師間での認識のギャップや,これらの属性間の関係性について探求していくことの必要性が示唆された.