抄録
本稿で提案する手法は、遺伝的アルゴリズムにおいて突然変異として利用される逆位を局所探索手法として用いることで、巡回セールスマン問題(TSP)の解探索を行うものである。逆位とはパス表現で与えられた染色体上のランダムに選んだ2点間の経路を逆転させることを言う。局所探索法の移動戦略は、解近傍をランダムに調べ、改善解が見つかるとそれを新しい解とする即時移動戦略を用いた。本手法の結果は、2-opt手法に比べて良解を早い時間で発見することが示される。また、本手法の特徴として、少ない個体群においても良解を導出することができる。