抄録
現在、グリッド・コンピューティングでは、コンパイル済みのアプリケーションを事前に配備して利用するケースが多く、限られた用途でしか利用されていない。そのため、自作プログラムをグリッド環境でコンパイル・実行できるようにすることで、グリッド利用を促進したい。HPC分野では、コンパイル時に適切なコンパイルオプションを選び最適化することが重要となるが、処理系ごとにコンパイルオプションの表記・引数の指定法などが異なり、利用者がそれらの違いを把握しきるのは難しい。そこで、抽象的な利用者の指示を特定のコンパイルオプションに自動的に変換しジョブを投入する計算グリッドポータルの開発を行っている。