抄録
リング発振器の安定な正弦波発振器としての応用、特にN相発振源について検討を加えてくた。前回は4相の水晶制御のリングオシレータについて発表したが、今回は、段間に水晶とCを用いたπ/4位相推移回路による8段のリング発振器を構成し検討をしてみた。各段の増幅部にはベース接地・ゲート接地形の同相電流増幅器、又はソースホロワ形の同相電圧増幅器を用いる。各段の増幅器の利得は1以下であるが、8段の水晶の共振特性によりループゲインを1以上にすることができ、周波数変動の少ない8相発振源が構成できたので報告する。