主催: 電気関係学会九州支部連合会
船舶のエンジンルームや空港の滑走路などの高騒音下では,通常の気導マイクで集録する音声は騒音の著しい影響を受け,音声によるスムーズなコミュニケーションが困難である.騒音の混入を防ぐ骨導マイクの使用は効果的であるが,音質の劣化が問題である.筆者らは,骨導マイク音声の音質を改善するため,双子型SOM(TW-SOM)を用いた音声変換法を提案した.実応用には,音声変換の速度向上が課題であった.そこで骨導音声から気導音声への音声変換速度を向上させるため,線形部分空間法による特徴保持判別の機能をTW-SOMの入力側のユニットへ取り入れた新たな方法を試みたところ,骨導音声変換の速度向上が確認できたので,ここに報告する.