主催: 電気関係学会九州支部連合会
発声訓練における視覚フィードバックとして音声画像表現が提案された。特に、フォルマント周波数の写像変換に基づく色彩表示では、話者の年齢や性別に依存しない母音の音韻知覚が期待できる。この視覚的な母音正規化能力と聴覚との整合性に関して、フォルマント空間(聴空間)とHSV空間(視空間)という定量的観点から検証する必要がある。本稿では、多数話者の母音フォルマント空間を写像した色相次元(Hue)での母音カテゴリに着目し、その集約性と分離性に関して両空間の整合性を評価する。さらに、色度補正処理による整合度の改善を試み、母音構音訓練において目標母音の色度分布を与える色相環の設計に応用する。