抄録
本研究は、電気絶縁ガスとして、合成空気(Air)(N2:79%,O2:21%)/CO2混合ガス中でのCO2の影響について調べた。実験は、棒-平板電極配置の下、N2とAirにそれぞれCO2混合率(XCO2)=0~100%を混合し、火花破壊特性の測定と、放電発光の観測を行った。N2/CO2混合ガスの場合、XCO2≧50%で、印加電圧(Va)の上昇に伴いストリーマからパルス的に同一経路を進展する線状チャネルへ放電発光形態は変化し、その後、平板電極へ伸長する。Air/CO2混合ガスの場合、O2が加わるため、N2/CO2混合ガスより小さいXCO2≧20%で同様の放電発光形態の変化が現れた。これらのことから、CO2の混合とVaの上昇で、同一経路を進展する、特有の線状チャネルが現れることが分かった。