抄録
我々は,携帯電話に搭載可能な小型センサを用いてユーザの日常行動から体調を推定する技術を目指している.本稿では,3軸加速度センサを装着したユーザの歩行から疲労を推定する手法を提案する.提案手法においては,加速度データを自己相関係数を用いて歩行周期毎に区切り,各歩行周期から疲労を推定するための特徴量を抽出する.この特徴量を用いて,分類器で疲労の推定を行う.実験では,被験者2名に加速度センサを1つ装着してもらい,疲労状態と正常状態のそれぞれの状態で歩行中の加速度を計測した.人の歩行中の加速度情報から,提案手法により特徴量を抽出して疲労推定を行い,特徴量の有用性について検討する.