抄録
近年,交通事故の記録装置としてドライブレコーダが注目されている.記録動画像における走行可能領域認識は,収集される膨大な事故動画像の効率的な解析を実現する上で重要な技術である.一般的な車線検出にはHough 変換が用いられるが路面標示や破線の影響を受けるため,ノイズを十分に除去し直線の情報量を増やす必要がある.本研究では動画像でのHough 変換線抽出の前処理として,Harrisオペレータによるエッジ抽出法と時系列情報により作成した時間平均画像を用いて路面標示の影響を除去し破線を補うことで,車線境界線を検出し自車両の走行道路領域を推定する手法を提案する.