抄録
大気圧付近で生成される誘電体バリア放電 (DBD) は光源や環境分野など様々な分野で既に応用されている.しかしながら,DBDを構成するフィラメント状のパルスマイクロ放電は時間的・空間的にランダムに発生するため,その内部パラメータ計測は極めて困難である.一方で,時間的・空間的に制御可能な容量連結型放電 (CCD) が開発され, その外部パラメータを制御してDBDマイクロ放電を模擬する事ができるようになった.そこで本研究では,DBDの詳細な理解と更なる応用拡大に資するため,CCD型パルスフィラメント放電の電子密度・電子温度測定にレーザートムソン散乱(LTS)法の適用を試みた.