抄録
磁気マーカーのバイオ応用が近年注目されている。具体的な応用例としては、磁気マーカーで標識した抗体を用いて病原菌などを検出する免疫検査や、磁気マーカーを体内に注入して疾患の診断や治療を行う磁気的薬剤輸送がある。これらの応用においては、磁気マーカーの磁気特性が重要となるが、この特性は磁気ナノ粒子の粒子径に大きく依存している。このため、磁気マーカーの性能改善のためには磁気ナノ粒子の粒子径の分布の解明が重要である。そこで本研究では、磁気マーカーの交流磁化率の温度・周波数依存性の実験結果から粒子径分布を求めた。