抄録
3次元空間において物体の位置および姿勢を計測するモーションキャプチャ技術は、人体の動きを計測する目的で広く利用されている。非接触の計測方式としては、光学式、磁気式、超音波式が広く知られている。磁気式は周囲の磁界や磁性体の影響を受ける欠点があるが、原理的に死角がなく、比較的に姿勢の計測が容易であることが特徴である。本研究室では、二組の正方形ヘルムホルツコイルを用いた高速位置推定を行ってきた。しかし、二組のコイルを立方体の枠に配置することにより、計測領域に人が入りにくい状態であった。そこで今回は励磁コイルを設計し直し、容易に人が出入りできるモーションキャプチャ空間の実現を目指した。