抄録
直流送配電の技術開発・普及が進むと、直流機器の状態評価や絶縁診断技術の開発も同様に必要になると考えられ、筆者らはUHF法と分解ガスセンサの併用による直流診断技術を考えている。これらの診断技術を検討するには直流電圧下での放電現象の理解と共にその特徴を抽出する必要がある。本研究では、正及び負極性直流電圧下での部分放電の連続成分とパルス成分の発生電圧PDIV、絶縁破壊電圧BDおよび電流値をガス種(Air,N2,SF6)と針先端曲率半径(電界利用率)を変化させて調べた。また、放電によるガス分解量がガスセンサ出力にどのように影響するのか知るため、放電の累積電荷量測定を行った。