抄録
問題の難易度を選択しながら受験者の能力に応じて逐一問題を与えることで、受験者の能力をより高い推定精度で求めることができるのが、アダプティブテストの長所である。項目反応理論を併用することで公平な評価が期待できることから、TOEFLやTOEICにも使われている。ここでは、オンライン端末に受験者が向かい、受験者の正答の状況に応じて問題を与え、また受験者の能力を項目反応理論によって推定し、高校1年生の数学の能力を測るような簡易型システムを作り上げた。これを高校生に試してもらい、いくつかの知見を得た。