抄録
現在希土類系高温超伝導(REBCO)線材の開発が進められており、応用のための細線化やマルチフィラメント化についても検討されている。このような線材加工の際には線材の二次元面内の均一性が求められる。そこで我々は、走査型ホール素子顕微鏡システムを用いた非壊での臨界電流密度分布評価手法を、より長尺な線材の評価へ対応させることを目的とし、測定速度の飛躍的な高速化に取り組んだ。その結果、36 m/hという長尺線評価にも適用可能な評価速度を達成し、マルチフィラメント線材の評価にも適用可能であることを確認した。