抄録
本論文は、これまで筆者らが構築してきたSHF帯までの周波数レスポンスを有する超広帯域でPD電流パルス波形を正確に測定できるシステム(SHF_PDPW装置)の必要性を述べる。即ち、PD電流パルスを広帯域で正確に測定する意義と、絶縁診断の観点から、PD電流パルスの測定とそれによる診断技術への適用と展開を述べる。その後、同装置を用いて測定した典型的なSF6ガス中でのPD電流パルスを示し、この波形の測定系起因の部位、即ち反射の影響を述べる。なお、PD電流波形に及ぼす測定周波数帯域の影響や、印加電圧極性効果は、同時投稿している他論文で議論している。