抄録
近年、後天的な理由により四肢の運動機能の全部または一部を失った患者のために、その代替となる補償機器を生体信号によって操作しようという研究が盛んに行われており、その一手法として脳波を利用したbrain-computer interface(BCI)がある。本稿では、被験者に任意のタイミングで左右示指のタッピング運動イメージを行ってもらった際の脳波の変化をオンラインで特徴量化し、主にβ波帯域のパワーを利用することによって、ディスプレイ上に表示されたボールを左右に操作できるかを検討したので報告する。