抄録
産業用電力系統は複雑な構成であるため、トラブルが多数発生しており、時には工場全停電に至ることもある。このため、産業用電力系統における電力系統解析が必要不可欠な技術となっている。
電力供給に支障をきたすことなく運用を継続することを考えるとき、電力動揺の安定度を把握する指標の一つとして固有値による安定度評価が知られている。
しかし、現在解析で用いている産業用電力系統のモデルでは、モデルが複雑であり、それに伴う特性も様々であるために、正確な固有値の算出に困難を伴う。そこで、本研究では誘導電動機負荷およびその駆動負荷の特性を考慮できる固有値解析を行うことを目的としている。