抄録
器楽演奏において、演奏者の技量に対して楽曲の演奏難易度が高すぎると、
演奏が困難となるため、編曲によって難易度を低下させることがある。
しかし、編曲にはある程度の音楽的技能が必要となるため、本研究では、
自動的に楽曲の難易度を低下させる編曲システムを提案する。
本システムは鍵盤楽器を対象とし、変調による黒鍵の使用回数の減少、
和音の単音への統合による、同時に使用する指の数の減少の2つの機能を持つ。
本研究ではこの2つの機能を実装し、実際の演奏者に対して実験を行なうことで、
難易度低下の効果の検証を行なう。